さんまのチカラ

今までの人生で辛いことがあった時に 少しでも笑いたくて憧れて追いかけてきた

倍速でなんて見られない

明石家さんまの『心はロンリー気持ちは「…」FINAL』(フジテレビ)が21年ぶりに放送される
このドラマは男女の恋愛が基本テーマだが、見どころはエキストラやセット、背景などの部分でストーリーとは関係のないギャグをふんだんに織り込まれているところだ

www.fujitv.co.jp

先日のナイティナインのオールナイトニッポンでの撮影がどういったシーンに組み込まれて編集されるのか楽しみだ

昨今の番組制作費の減少とコンプライアンスの問題、動物愛護の問題など
昔なら可能だった設定やギャグの多くが現代では制限と制約が多く
出来なくなった表現が多いらしい

どちらがいいか悪いかは一概には言えないが
表現の幅がどんどんせまくなってきている現状には
80年代90年代の破天荒な設定の番組を見てきた僕たち世代には寂しい限りだ

今の若い世代にこのドラマがどういった評価を受けるのかが気になるところだ

今の若い世代は倍速でドラマや映画を観る人が多いらしい
倍速で見たらこのドラマの細かい小ネタやギャグを見落としてしまうよ

現代はSNSのチェックもしなければならないし
流行の音楽情報や文化・アニメ・漫画・ゲーム・ファッションなど
コンテンツが大量にあって一つのテレビドラマに集中する暇もないんだろうな

倍速で情報だけ表層的に頭に流し込むだけなら
いっそのことこっちは見ないで、こっちをじっくり見てみようとしたほうが心に残るのではないか
まあ、それも若者からすれば大きなお世話なのだろう


情報過多でコンテンツが豊富な現代は
エンタメは選び放題だ
大抵のことは検索すればとりあえずの情報は入手できる
でもウィキペディアも正確とは言えないし
情報サイトも他からの引用やコピペだけで作成されているサイトは山ほどある

書店や古本屋で目的の本を自分の足で探し回る必要もないし
図書館で必死に調べることも少ないだろう
情報の多様化と大量のコンテンツが溢れるこの世の中で自分に合った情報をピックアップするためには仕方のない方法なのかもしれない
昭和で思春期を過ごし平成で社会に出た僕たち世代との隔たりを感じる

しかし、僕らはあれもこれもたくさんの情報が必要なのだろうか

簡単に手に入れた情報は簡単に忘れていく
溢れる情報は単なる流れゆく風景となっていく

でも自分が必死に探し回って何度も何度も見たり読んだり聞いたり調べたりしたことは
簡単には忘れない

本当に知りたいと願って得た情報と
取り合えず流行として頭に入れておこうとした情報とは
心への落とし込みの深度に雲泥の差がある

 

50歳を過ぎてからは特に
今の旬の話題や若い子たちの流行に疎くなりついていけなくなってきた

でも若者とのギャップなんて昔からあることだ

メソポタミアのシュメール文明の遺物(粘土板)に
「近頃の若者はなっていない。実に嘆かわしい時代になったものだ」
のような文章が残っていたそうだ

人間なんて変わらず
歴史は繰り返していくもので
世代間ギャップなんて無くなりはしないのだろう

手段や方法などツールは変われど
人の心なんて昔とたいして変わらない

若い頃は人生なんて
無限にあるように感じていたが
今はこの先の残りの人生に限りがあることを強く意識するようになってきた

 

喜びも
悲しみも
笑いも
感動も
きっと世代を越えていくもののはずだ