さんまのチカラ

今までの人生で辛いことがあった時に 少しでも笑いたくて憧れて追いかけてきた

パニック障害ってなんや? 明石家×中川家

 

緊張してもいい
手が震えてもいい
どんな状況でも
前に出てくるヤツには
俺が必ず責任を持つ


吉本興業の看板漫才師である
兄弟コンビ「中川家」の兄の剛は
若い時にパニック障害に悩まされて
相当苦労した時期があるらしい

症状が出るようになった経緯は
明石家さんま研究の第一人者である
エムカクさんYouTubeに詳しい

エムカクの【明石家さんまヒストリーチャンネル

明石家さんまと中川家の深い絆

 

中川家とさんまが直接絡んだのは
明石家マンション物語』が初めてらしい


明石家マンション物語』に抜擢されて
剛にさんまは
スタッフやレギュラーたちがいる前で
「パニックってなんや?」と
遠慮なく大声で質問したらしい

剛の説明を聞いてさんまは
「パニックって頭文字Pやなぁ。
 額にPつけて
 ”パニックマン”というコントができるなー。
 困ってる人を助けに行って
 手が震えて
 パニックになるというキャラクター。
 俺はみたいなぁー。」

精神的病いをド直球で
思いっきり遠慮なくいじったらしい
もちろんいじめるのではなく
芸人としてちゃんと扱ったのだ

さんまは病気のことや
剛の状態をどこまで詳細に聞いて把握していたかは定かではない
ただこの言葉がけやいじり方は驚愕だ
見方によっては無神経ととらえる人もいるだろう

しかしこのさんまの剛に対する扱い方で
剛は精神的に楽になっていき
そして第1回M1グランプリのチャンピオンとなっていく

そして明石家ファミリーの一員となり
さんまのコント舞台にはなくてはならない存在として現在も続いている

このさんまの対応を
心療内科の医師たちは
どう判断するのだろうか

パニック障害うつ病など
心の病気を患っている人に対して
なんと声掛けをしていいものかわからないものであり
かける言葉も慎重に選んだりするものだ
遠巻きに避けようとすることさえある

さんまの対応はド直球で
悪い見方をすれば
無神経ともいえる

しかしさんまは
いじっているだけではない
全力で支えている
それがこの言葉だ


「緊張してもいい。手が震えてもいい。
どんな状況でも前に出てくるヤツには
俺が必ず責任を持つ。
どうにかする。
だから、何でもええから出てこい。」


僕はお笑い芸人ではないので
笑いの現場のことはもちろんわかりはしないが
仕事の現場において
不安で震えておびえているところに
こんなことを言われたら
嬉しくて泣いてしまう


芸人だからこそできる行為なのかもしれないが
この対応は病気や障害を持つ人に対する平等な心が根差している
肉体的病気も心の病気も症状に違いがあるだけで病気という面では同じだ


風邪をひいて鼻水が出る
熱が出る
寒気がする
転んで膝を擦りむいて
血が出て痛い

誰もがかかる他の病気や怪我と同じで
心の病いも一つの症状に過ぎない

気が重い
やる気が出ない
落ち込む
ふさぎこむ
誰もが経験することだ

それぞれ体質が違うように
人によって症状の表れ方が違うだけと思えば
気が楽になるのかもしれない
触れちゃいけないムード
遠巻きに眺めるだけ
それが連鎖して
人の目線が怖くなってしまい
悪化してしまうのかもしれない

そして自分の心に蓋をして
心の奥底に隠れていってしまう

隠れても
見まいとしているだけで
忘れようとしているだけで
それが消えるわけではない
隠そうとすればするほど意識過剰になっていく

傷や病はつきあっていくしかない
消えはしないので隠そうとせずに
無関係になればいい
距離感があればいいのだ

負った傷は消えるものもあれば
消えない傷もある

自分の傷は自分で笑ってあげればいいのだ

 

さんまは言った

愛は笑いや 笑いは愛や