さんまのチカラ

今までの人生で辛いことがあった時に 少しでも笑いたくて憧れて追いかけてきた

VIVANTの地で掴んだ子供の心(モンゴルと明石家さんま)

今年(2023年)大ヒットしたドラマ『VIVANT』
主な撮影地はモンゴルだ

そしてこのドラマの監督は「福澤克雄
通称「ジャイさん」と呼ばれていて

半沢直樹』『3年B組金八先生
華麗なる一族』『下町ロケット
陸王』など

多数のヒットドラマの演出を手掛けている

こだわりが強いゆえに
スタッフや俳優と衝突することも多かったらしい
描いている演出や映像を実現するためには
意見のぶつかり合いはあって当然だ
それぞれの事情があり
それぞれの考えがあり
感性もみんな違う
誰かが方向を決めて
決断しなくてはならない
それは会社経営でも
スポーツチームの監督でも
皆同じであろう

この福澤とさんまは旧知の仲だ
さんまが主演した『さとうきび畑の唄』(TBS系列・2003年)の演出をした
文化庁芸術祭テレビ部門大賞受賞を受賞し
評価が高い作品である


そして『VIVANT』から遡る
27年前にさんまは
『水曜特バン!明石家さんまの超世界紀行』(テレビ朝日)のロケで
モンゴルへ赴く

現地の遊牧民の家族と過ごす番組だ
さんまは現地のモンゴル料理が口に合わず
こっそりコンロでチキンラーメンを作って食べていた

息子であるバギー少年(当時10歳)と
共に馬に乗り
共に遊び
共に食事をし
共に笑いあった

いや、笑わせた

さんまはバギーにグローブとバットをプレゼントする
バギーはとても喜び
さんまと遊ぶひと時がたまらなく楽しかったらしく
結婚して大人になってからも忘れずにいた


俳優の石田純一
『さんまのまんま』に出演した際に
この番組を見て驚いたとコメントしていた

「普通はモンゴルの自然の中で現地の生活をすると
人生観が変わる人が多いのに
さんまさんは逆に
現地の人を変えてしまった」

みたいな内容だったと記憶している

確かに広大な自然と大地の中で
電化製品や大きな明るい家屋もない
文明の利器が少ない地において
日本で便利さや豊かさを享受できていることに改めて感謝し
羊一頭を血もすべて利用するという暮らしを体験すれば変わるだろう
そもそも相手を変えようという発想も湧いてこない

さんまは自分の人生観に影響を受けずに
モンゴルの子供の人生観に影響を与えてしまった

さんまは少年のハートを掴んでしまったのだ

バギーは十何年ずっとさんまに会いたかった
さんまと撮った一枚の写真をずっと大切にして・・

そして18年後に
さんまのスーパーからくりTV』(TBS系列)の企画で
二人は再会を果たし
再び18年後の二人で
新たに写真撮影をすることになる


さんまは子供好きだ
最近では新幹線の中で
赤ちゃんとずっと戯れる動画が有名になった

二千翔くんとIMARUちゃんには
自分をBOSSと呼ばせ
時間が許す限り
眠る時間を削って子供と遊んだという

言葉が通じないモンゴルの地において
遊牧民のバギー少年を
笑いでハートを掴んでしまった

笑いという人間の本能に根ざす感情は
万国共通なのだろう
笑って楽しむ姿は
言葉が通じなくても
伝わるものなのだろう
それは怒りや哀しみも
きっと同じだ


さんまなら
もしかしたら
遊牧されている
ヤギたちも笑わせていたかもしれない


「メへッ!メヘッェ~」と
本当にヤギが
口を開けて笑っていたら



それはそれで


・・・・・笑える