さんまのチカラ

今までの人生で辛いことがあった時に 少しでも笑いたくて憧れて追いかけてきた

笑わせる技術が才能ならば、笑うことも輝く才能だ

 

明石家さんまは幼少期から
クラスの人気者で
スポーツ万能

喋りは達者で
いつもみんなの話題の中心にいた
高校の文化祭が人生の中で一番ウケたらしい

僕は集団の中で話題の中心になるなんて出来なかった
ふざけてみんなから笑いをとる友達を見ていると羨ましかった

全校生徒の前で堂々と話すことや
ホームルームで上手に意見をまとめることが出来る人たちが羨ましかった

大人になるにつれ仕事などでいろんな経験を積むうちに
多少は人前で話すことに対して怯えや緊張は少なくなってきたが
でも今でも苦手に変わりはない

だからいつも話題の中心にいて
集団の先頭を走る明石家さんまに憧れる

どうやったらあんなに瞬時に反応が出来て
面白い言葉を発することが出来るのか
自分には一生無理だ

引っ込み思案な性格だったため目立つことが苦手で
とにかく人前で堂々と出来る人を今でも尊敬する

たとえ無神経なだけで図太いというだけだとしても
少なくともそのメンタルには憧れる

スポーツでも県大会に出場した際には
上には上にがいて
なんと自分は弱くちっぽけで何もできないんだと打ちのめされ
どんな努力をすればあのレベルの位置に立てることができるのだろうかと思うと
途方に暮れて戦意喪失してしまった
努力が足りないと言われればその通りだ

努力と思わず時間と労力を費やすことができる何かに出会えることが一番の幸運ではないだろうか
好きであればこそ継続もできるし努力も苦痛ではないだろう
それも弱い自分を納得させるための言い訳でしかないかもしれないが


ミュージシャンに熱狂し憧れて
漫画家・小説家など
表現者たちを羨ましく思った

真似事でギターもやってみたが
セブンスだのフラットだナインスだ分数コードだと
複雑になればなるほど
一体何のことだと
わけがわからなくなった
そもそも複雑な和音になると
聞き分けることができない
基本的に耳があまり良くないのだろう

いろいろなことに才能がないこととして
自分を納得させてごまかしてきただけだ


ただ、僕はこの言葉たちに救われた

「歌えないものが、歌っているものを、うらやましいと思うのは、別な歌い方を知らないだけだ」

「足りない足りないと、やたらぼやきが多いけれど、ほんとは足りないんではなくて、よけいなものが多いのだ」

「歌うということは何も歌うことじゃない。歌うということは追いかけることだ。歌うということは輝いていることだ。その輝きを輝きとしてとらえることができるのは、輝いている人にちがいない」

『ラブ・ゼネレーション』(早川義夫著 シンコーミュージック



人を笑わせることができる才能は素晴らしい
でもその笑いを輝きとしてとらえて
笑うことができるのも輝く才能だ、きっと・・


ファンへの神対応では有名な明石家さんまだが
世の中の名もなき普通の人たちの声援と応援と笑い声で
今もなお継続して活躍できて
今の地位があることを
明石家さんまはわかっている

そして「笑い」という軸からブレたことがない