明石家さんまの
『笑っていいとも!』における『タモリ・さんまの日本一の最低男』
そして『さんまのまんま』
この雑談をメインにした企画を当時始める際には、雑談だけでは無理だと周囲は反対だったという
さんまは「しばらくやらせてくれ。視聴率が悪かったらあきらめるから」と説得して始めたという
結果的には成功して、今では雑談的なトーク番組は当たり前に見かけるようになった
おそらくさんまにとっても相当なプレッシャーだったと思う
と同時にさんまの中では「出来る!」という自信も同時にあったはずだ
不安はあれど自分の自信を信じなければ最初の一歩は踏み出せない
リスクを背負って何かに立ち向かう姿はどんな分野でもかっこいいなと思う
どんな世界でも枠からはみ出るような人たちが新しい物を作り上げていく
今でこそ当たり前のようにプロ野球選手たちはメジャーを視野にいれているが
野茂茂雄は手斧一つで乗り込んで切り開いていった
イチローだって反対された振り子打法を頑なに貫いた
最近では無理と言われていた二刀流を成功させた大谷翔平もしかりだ
昔、笑福亭鶴瓶と上岡龍太郎の
『鶴瓶・上岡パペポTV』という番組があった
これも事前打ち合わせや台本がないフリートークだけの番組だ
政治・お笑い・芸能界・風俗文化など幅広いテーマ
そして鶴瓶の面白話
あらゆる分野の話題でトークをして笑いに変えていた
笑福亭鶴瓶は
『鶴瓶のスジナシ』では台本の無い即興ドラマを当日初めて知らされるゲストと挑んでいた
『鶴の間』では、これもまた当日初めて知らされるタレントや芸人と即興漫才に挑んでいた
鶴瓶はそのキャラクターが先行して、その技術や話芸にフォーカスされることは少ないが
本来は芸事に真摯に向き合い、新しいことに貪欲にチャレンジし続けている芸人だ
そして何より度胸があり肝が据わっている
上岡龍太郎の『EX Osaka』(1990-1994)では
視聴率実験や放送コードの限界への挑戦
占い師たちの論争など
革新的で実験的な企画が多く面白かった
『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』でのダウンタウンのフリートークも即興漫才の究極なスタイルを具現していた
今現在でも面白い番組は僕が知らないだけであるのかもしれないが
昔は実験的挑戦的番組がたくさんあった気がする
実験的番組の舞台はYouTubeや配信番組に移ってしまったようだ
そのパペポの上岡龍太郎はもう故人となってしまい
そして松本人志は休業してしまった
明石家さんまも今年で69歳になり
残りの芸能人生はいつまでかはわからない
見る限り十分元気ではあるが・・
たくさん笑わせてもらっただけでなく
人間としてのチカラと人生の突破力に感服する
せっかくファンとして同時代に生きているのだから
少しでもそのエネルギーを自分も纏って生きていきたいと思うばかりだ